なぞのXの世界遺産の旅
第2日目(7月15日(土))
■世界遺産到着
朝9時半過ぎ。ラスベガス在住でゲーミング業界にお勤めの千葉さん(仮名)という方を迎えに空港に行きました。実は、この旅に出発する前に、「今度リノに行くのだけど、ご都合がつくようなら現地でお会いしませんか」とメールで呼びかけてみたところ、本当に飛行機で来て下さったのでした。無茶なお誘いにお付き合いくださってどうもありがとうございます>千葉さん(仮名)。
千葉さん(仮名)を迎えに空港に行ったその足で、ついでにレンタカーを借りました。いちばん安い一日$20のを二日でも、税・保険込みで$100を超えます。ただ、車の手配の都合か何かで、実際に借りた車は予約していた車種ではなくコンバーチブルになっていました。千葉さん(仮名)は「同じ値段でこれはラッキーですよ」とおっしゃるので、車には詳しくないワタシですが、得をした気になっておこうと思います。
←せっかくのコンバーチブルなので、屋根を開けて走ってみました(撮影は千葉さん(仮名))。
さて、そして今回の旅の最大の目的であった世界遺産へと向かいます。リノのメインストリートであるヴァージニア通りを中心地から南へ15分ほどのところに、それはありました。
ところで、スロットマシンと聞くと、多くの人は、3つのリールが回転して止まった絵柄の組み合わせで当たりハズレを決めるゲームを思い浮かべることでしょう。時々リールが4つになったり5つになったり、あるいは最近ではリールではなくビデオのスロットが幅を利かせたりしてはいますけれども、その源流が3本リールのスロットマシンにあることを疑う人は、今はまだそうたくさんはおりますまい。
初めて3本のリールを備えたスロットマシン、「リバティ・ベル」は、1899年に米国のチャールズ・フェイによって発明されました。この機械は、世に出た直後から多くの模倣を生み、3本リールがスロットマシンのデファクトスタンダートとなります。これにより、フェイは、スロットマシンの父として、ゲーム機の歴史上最重要人物の一人として永遠にその名を記憶されることになりました。
ワタシは、ラスベガスに行くたびに、フェイの機械をはじめとする古いスロットマシンに関する本を買って帰り、写真を眺めては悦に入っていたのですが、その中の何冊かは、「マーシャル・フェイ」と言う人が著したものです。この人は、名前からも見当がつく通り、チャールズ・フェイの血縁で、孫にあたる方です。
その本のひとつにあった著者紹介文には、「(著者は)リノでリバティ・ベルというレストランを営んでいる」と書いてあり、更にこのレストランの階上にはさまざまな古いスロットマシンの私設博物館があり公開されていると聞き及ぶに至れば、いつか一度は行かねばならないと思っていたのですが、なかなか実行に移すきっかけもなく、今まで過ごしてきてしまっておりました。
しかし、先々週だったか、何の気なしに久しぶりにこのレストランのホームページを覗いてみたところ、
なんと、店が売りに出されていると言うではありませんか。
「孝行をしたいときには親はなし」という言葉がありますが、まさにそんな気持ちです。
そして、もう一刻の猶予もないかもしれぬと思い、慌てて画策したのが今回のリノ旅行というわけでありましたが、懸念した通り、時は既に遅かったようです。入り口は鎖で閉鎖されており、営業が続けられているようには見えません。
それにしても、一体このプロパティはどうなってしまうのでしょうか。誰かがそっくり買い取って経営を続けてくれるのでしょうか。しかし、建物はかなり古びており、もしかしたら傾いでいるのではないかと思われるくらいぼろっちいです。仮に買い手が見つかったとしても、このまま経営が続行されるようにはとうてい思えません。ああ、もっと早く来ていれば。せっかく来たと言うのに、ワタシが得たものは、入り口が封鎖されて今にも朽ち果てそうな木造の建物を見た記憶と、その写真を撮影しただけで終わってしまうのでしょうか。
・・・いや、それも仕方がありますまい。今までほったらかしにしてきたばちがあたったのです。きっと。
■アトランティス
さて、わざわざラスベガスからおいでくださった千葉さん(仮名)と朝9時半過ぎ頃に空港で落ち合ってから、閉鎖されている世界遺産、リバティベルの見物をした後、そこからすぐ近くのカジノホテル「アトランティス」のバフェでブランチをいただきました。
昼バフェで$11ちょっとと言うのはお高めな値段設定ですが、少なくともラスベガスのダウンタウンではベストと謳われるメインストリートステーションは軽く凌ぐくらい、バフェの規模、内容ともになかなかたいしたものです。カフェで12ドルの一品料理(例えばS&Eとか)を注文するくらいなら、こちらの方が明らかにお買い得です。とりわけフルーツが充実しており、缶詰は一切なく(でも安いゼリーは一種だけあった)、ラスベガスでも並クラスのバフェには置かれていない生のイチゴが山盛りで提供されていました。また、千葉さん(仮名)は、最近ラスベガスではあまり見られなくなったというグレープフルーツを発見して感心されてらっしゃいました。そしてこれらがいずれも大変甘くておいしいのです。
ただ、すべてにおいてベストであるかと言うと、さすがにそういうわけではなく、例えばシュリンプカクテルのえびは、ラスベガスでのオーリーンズクラスとの比較でさえ明らかに劣りますし(オーリーンズが値段のわりによいえびである、とも言えるかも)、アジアン、メキシカン、イタリアン、などは案外貧弱で、ワタシにとっては、実質的な選択肢はさほど多くありませんでした。とはいえ、少なくとも写真に見られる程度のものはおいしくいただけます。
食後はちょっとサイコロを、ということでカジノに出ました。
←レストランなどがある上の階の吹き抜けから下のカジノが見えます。
しかし、テーブルは非常にコールドで、一度もポイントの目が出ることなく、バイインした$100は、4人連続セブンナウトで瞬殺されてしまいました。なお、レートは$5の3、4、5倍オッズです。
■本日の夕ごはん
この後、千葉さん(仮名)と、ペッパーミル → ハラーズ → サーカスサーカス → シルバーレガシー → エルドラドとカジノを渡り歩き、行く先々でサイコロを転がしては記念の$1チップを収集して行ったのですが、ハラーズ以外ではそこそこホットなロールが出てしまい、千葉さん(仮名)もワタシも、多少お金を増やしてゲームを終えることになりました。とりわけ千葉さん(仮名)は、ワタシよりも賭け方が豪快な分、プラス幅も大きかったようで、「夕ごはん、おごりますから何かいいもの食べましょう」 とおっしゃるので、エルドラドのグリルでこんなものをいただきました。
写真左はシーフードフライの盛り合わせ(初期状態の写真を撮り忘れて、既に手がついてしまっている)、右がタラバガニの脚です。シーフードフライの皿の左側に見える小さいフライは、おそらくザリガニです。これの殻をむく作業を想像するとちょっとだけ気が遠くなります。
それにしても、これらフライを先に食べていたとは言え、かにを腹が苦しくなるほど食べたのは、もしかしたら初めての経験かもしれません。そして、やはりバフェのかにとは全く別物で、身も太い上にたいへんおいしいです。ファインダイニングでシーフードと言うの発想がなかったワタシにとっては新たなる発見です。次回の現地オフはひょっとしたらこの路線もアリかも、などと思いついたりしておりました。
さて、千葉さん(仮名)には、無茶なお誘いに応じてくださったばかりでなく、夕ごはんまでご馳走してくださり、お礼の言葉もありません。この恩返しはラスベガスでお会いしたときにきっとさせていただきたいと思いますので、それまでラスベガスに留まってらっしゃいますように。
(06.07.23)
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